法被の種類
2017.03.10

引っ張る人形お祭りやイベントなどで見かけることが多い法被はパッと見ではどれも同じように見えるかもしれませんが、意外とたくさんの種類があるのです。ここでは、法被の種類についてご紹介します。

1.法被と半纏の違い
法被と半纏、どちらも似たような見た目なので、区別がつかない人が大半ではないでしょうか。その違いについてはたくさんの説があるようですが、元々の法被は、羽織のような短衣で家紋などを背中と裾につけたもののことでした。一方の半纏は、江戸時代に羽織の代わりとして一般市民に流行し、仕事着の上衣として着用されました。火消や祭りなどで着用される半纏を印半纏と呼び、現在では、この印半纏のことが法被と呼ばれるようになっています。

2.印半纏
元々は大工、左官、植木屋などの職人たちが着る仕事着で、丈は腰くらいまで、背中に大きく屋号や家紋、職業を表す印を入れたことから印半纏と呼ばれています。これが職人の制服として定着し、江戸時代末から昭和の初めまで続きました。この印半纏のことを、現在では法被と呼ぶようになっています。

3.祭り法被、神輿法被
お祭りで目にする法被のことで、背中や襟部分に町内会名や団体名が書かれています。法被といえばこちらの形を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。全員が揃いの法被を着て、神輿を担ぐ昔ながらの姿は、古から続く祭りの姿を、現代に伝えてくれているようです。丈の長さは二種類あり、裾がひざ上までの長いものと、お尻あたりまでの短いタイプがあります。一般的には、祭り法被のほうが短く、神輿法被のほうが長いと言われています。

4.刺子半纏
江戸時代に火消しが着ていた半纏のことです。現在でも消防の出初式や消防団の半纏として見ることができます。火災の炎から体を守るために、足元までくるほど丈が長く、分厚い木綿の生地に刺し縫い加工を施すことで、生地の厚みを増し、水分をより多く含ませられるように加工されています。炎に近づく前に水を浴び、半纏に多くの水分を含ませることで、火事の熱から身を守ることができました。これが動きやすく、火事の熱から身を守れると、火消しのユニフォームとして定着したのです。刺子半纏は、肩から袖口まで一直線に走る赤いラインが特徴です。これは「袖繋ぎ」と呼ばれ、この線が多いほど役職が上がっていきます。当時は文字が読めない人も多くいたため、半纏の柄や背中の印で所属や役職が一目でわかることが大切だったと考えられています。

法被と一口に言っても、多くの種類があり、それぞれが江戸時代から現在まで続く由緒ある衣装だということがお分かりいただけたと思います。せっかく法被を作るのだから、その歴史にも思いをはせてみてはいかがでしょうか。

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